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人工股関節全置換術における関節周囲多剤カクテル注射の効果的な投与時期
-――二重盲検無作為化比較試験
Comparison of early-stage and late-stage periarticular injection for pain relief after total hip arthroplasty:a double-blind randomized controlled trial
黒坂 健二
1
K. Kurosaka
1
1北水会記念病院整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Hokusuikai Kinen Hospital, Mito
キーワード:
hip
,
THA
,
pain management
,
periarticular injection
,
analgesia
,
local infiltration analgesia
Keyword:
hip
,
THA
,
pain management
,
periarticular injection
,
analgesia
,
local infiltration analgesia
pp.1119-1121
発行日 2021年9月1日
Published Date 2021/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei72_1119
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【要 旨】
目 的:人工股関節全置換術(THA)において,関節周囲多剤カクテル注射(カクテル注射)の適切なタイミングを調査すること.
対象および方法:初回THAを施行する患者140例を対象とした.手術前半の関節包切開前にカクテル注射を行う先打ち群と,インプラント設置後の閉創前にカクテル注射を行う後打ち群に無作為に割り付けた.その他の周術期プロトコールに関しては,両群間で統一した.主要評価項目は,帰室直後のリカバリールームでの疼痛スコア(VAS 0~100mm)とした.
結 果:帰室直後の疼痛スコアは先打ち群が後打ち群に比べて有意に低かった(30±28mm vs. 46±30mm,p=0.0022).合併症に関しては2群間に有意差はなかった.
結 論:THAにおいて,手術開始後早期にカクテル注射を使用することは,手術後半で使用する場合に比べて除痛効果が優れている.
© Nankodo Co., Ltd., 2021