Japanese
English
臨床経験
脊髄Hemangioblastomaの1例
A Case Report: Hemangioblastoma of the Spinal Cord
松田 康孝
1
,
長嶋 哲夫
1
,
四方 實彦
2
,
中嶋 安彬
3
Yasutaka Matsuda
1
1済生会野江病院整形外科
2京都大学整形外科
3京都大学検査部病理
1Department of Orthopaedic Surgery, Saiseikai Noe Hospital
キーワード:
脊髄
,
spinal cord
,
血管芽腫
,
hemangioblastoma
,
脊髄腔造影
,
myelography
,
選択的脊髄血管造影
,
selective spinal angiography
,
contrast enhanced CT
Keyword:
脊髄
,
spinal cord
,
血管芽腫
,
hemangioblastoma
,
脊髄腔造影
,
myelography
,
選択的脊髄血管造影
,
selective spinal angiography
,
contrast enhanced CT
pp.1005-1009
発行日 1987年8月25日
Published Date 1987/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907685
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抄録:脊髄のhemangioblastomaの1例を経験したので報告する.症例は55歳,男性.主訴は腰痛て特に夜間に著しかった.神経学的には,両側PSR・ASRはやや低下し,第1腰髄節以下に知覚鈍麻が認められたが,病的反射,膀胱直腸障害はみられなかった.ミエログラフィーにてTh12,L1間で完全ブロックがみられcontrast-enhanced CT,selective spinal angiographyでは同部に血管系の脊髄腫瘍が認められた.手術は,Th11よりL1の椎弓切除を行い,硬膜切開の後,顕微鏡下で腫瘍の全摘出を施行した.組織学的にはhemangioblastomaであった.術後の経過は良好で1年8ヵ月後の現在,第1腰髄節以下に軽度の知覚鈍麻を残すも,独歩可能で,ADL障害はみられない.比較的稀な脊髄のhemangioblastomaを経験したので,その組織像,診断,治療について文献的考察を加えて報告する.
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