Vocabulary
グリコールアルデヒド
鈴木 隆介
1,2
,
斎藤 充
1
,
荒川 翔太郎
1
,
永井 竜児
2
,
丸毛 啓史
1
1東京慈恵会医科大学整形外科
2東海大学農学部
pp.40-40
発行日 2020年1月1日
Published Date 2020/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei71_40
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グリコールアルデヒド(GA)はヒドロキシル基およびカルボニル基を有するカルボニル化合物の一種である(図1).カルボニル化合物は蛋白質と高い反応性を有し,GAも生体内で遊離の状態で存在する時間は短いため,正確な生体濃度の測定は困難である.しかし,誘導体化試薬を用いたGAの定量によると,生体内のGA濃度は1μM~1mMと推測されている1,2).またGAはSchwann細胞のアポトーシスを誘導するといった細胞障害性があり,糖尿病性神経障害のメカニズムの一つである可能性が報告されている3).
GAに代表されるカルボニル化合物のカルボニル基は蛋白質中の側鎖アミノ基と非酵素的に反応することで,最終的に終末糖化産物(advanced glycation end products:AGEs)が生成される.
© Nankodo Co., Ltd., 2020