特集 急性中毒の初期診療と管理―内科医が読んでおきたい診断・治療のケース集
[Chapter 2] ケースで学ぶ 急性中毒の診断と治療
[E.工業・化学用品]
メタノール,エチレングリコール
小原 佐衣子
1
1国立病院機構災害医療センター 救命救急科
キーワード:
浸透圧ギャップ
,
アニオンギャップ開大性アシドーシス
,
ホメピゾール
,
血液浄化療法
Keyword:
浸透圧ギャップ
,
アニオンギャップ開大性アシドーシス
,
ホメピゾール
,
血液浄化療法
pp.1087-1091
発行日 2025年11月1日
Published Date 2025/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika136_1087
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★★★浸透圧ギャップ開大,アニオンギャップ開大性代謝性アシドーシス,視覚異常があればメタノール中毒を疑う.
★★★浸透圧ギャップ開大,アニオンギャップ開大性代謝性アシドーシス,低カルシウム血症,腎不全があればエチレングリコール中毒を疑う.
★★浸透圧ギャップの開大は血中のメタノールまたはエチレングリコール濃度を,アニオンギャップの開大はそれぞれの代謝産物の血中濃度を反映する.
★メタノール中毒・エチレングリコール中毒はいずれも重症化しうる中毒であり,早期診断・早期治療開始が非常に重要である.代謝の阻害(ホメピゾール,エタノール投与)を行いながら,血中からの除去(血液浄化療法)を図る.
★★★:一般内科診療で必要な内容,★★:総合内科専門医試験レベルの内容,★:専門性の高い内容

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