Japanese
English
連載 専門医試験をめざす症例問題トレーニング
脊椎・脊髄疾患
Spine and Spinal cord disease
長谷川 智彦
1
T. Hasegawa
1
1浜松医科大学整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Hamamatsu University School of Medicine, Hamamatsu
キーワード:
adult spinal deformity
,
kyphoscoliosis
,
spinopelvic alignment
,
surgery
Keyword:
adult spinal deformity
,
kyphoscoliosis
,
spinopelvic alignment
,
surgery
pp.366-373
発行日 2020年4月1日
Published Date 2020/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei71_366
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症 例.72歳,女.
主 訴:体幹の前傾と立位時の腰痛.
生活歴:農業,家事.
既往歴・合併症:高血圧症で降圧薬を内服.
現病歴:数年前より脊柱の変形を自覚していた.立位時に体幹が右前方へ傾き,長時間立位で腰痛が出現するようになった.徐々に症状は進行し,半年前より家の中を歩くにも支えが必要となった.近医で保存的治療を受けるも症状改善なく,当科を紹介され受診した.
当科初診時所見:体幹は右前方へ傾斜していた.ごく短距離の独歩は可能だが,長距離では杖が必要であった.また,数分の立位で腰痛が出現した.右背部に隆起があった.体幹,下肢の感覚,筋力,深部腱反射は正常であった.膀胱直腸障害なく,体幹前屈は疼痛や制限なく可能であったが,後屈で軽度の腰痛を生じた.
画像所見:術前X線像,CTを図1~5に示す.
© Nankodo Co., Ltd., 2020