Japanese
English
連載 専門医試験をめざす症例問題トレーニング
肩甲帯・肩・肘関節疾患
Shoulder and elbow disease
横矢 晋
1
S. Yokoya
1
1広島大学大学院整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Graduate School of Biomedical and Health Sciences, Hiroshima University, Hiroshima
キーワード:
acromion fracture
,
acromio-clavicular joint dislocation
,
superior shoulder suspensory complex
Keyword:
acromion fracture
,
acromio-clavicular joint dislocation
,
superior shoulder suspensory complex
pp.375-381
発行日 2020年4月1日
Published Date 2020/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei71_375
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症 例.45歳,男.
主 訴:左肩痛.
家族歴:特記すべきことはない.
既往歴:若年性脳梗塞.
利き手:右.
現病歴:自転車走行中に乗用車と接触し転倒して受傷した.通行人により通報され,ただちに前医に救急搬送されたが,全身多発骨折であったためそのまま当院に紹介され搬送された.
併存症:左多発肋骨骨折,左気胸,両肺挫傷,左頬骨骨折,左上顎骨骨折,脳震盪.
当院初診時所見:来院時,意識清明であったが事故周囲の記憶はなかった.左肩痛,左胸部痛と左顔面の痛みを訴えた.酸素飽和度の低下を認めたため,酸素投与により十分な酸素化が保たれていた.左肩周囲に動作時痛を伴うが明らかな四肢麻痺はなく,知覚障害はなかった.左鎖骨遠位の突出を認め,肩鎖関節と肩峰に著明な圧痛があった.左肩関節X線像(図1),MRI(図2)を示す.
© Nankodo Co., Ltd., 2020