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今日の話題
腰椎椎間板ヘルニアに対するコンドリアーゼ化学的髄核融解術治療初期30例の臨床成績
Clinical outcome of condoliase injection treatment for lumbar disc herniation
神谷 光広
1
,
花村 俊太朗
1
,
竹中 裕人
2
M. Kamiya
1
,
S. Hanamura
1
,
H. Takenaka
2
1あさひ病院整形外科
2あさひ病院リハビリテーション科
1Dept. of Orthop. Surg., Asahi Hospital, Kasugai
キーワード:
lumbar disc herniation
,
condoiase
,
intradiscal treatment
Keyword:
lumbar disc herniation
,
condoiase
,
intradiscal treatment
pp.1390-1394
発行日 2020年12月1日
Published Date 2020/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei71_1390
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は じ め に
2018年8月より,わが国において世界初となる腰椎椎間板ヘルニアに対するコンドリアーゼ椎間板内注射治療(コンドリアーゼ治療)が開始された.コンドリアーゼは椎間板内髄核のグルコサアミノグリカン(主にプロテオグリカンの多糖鎖であるコンドロイチン硫酸部)を分解することにより,髄核の保水能を低め,椎間板内圧を低下させて,椎間板内ヘルニアによる神経根圧迫を減らし,腰痛下肢痛を改善するものである1).手術的治療に比して外科的侵襲は少なく,日帰りでの治療が可能であることから急速に広まっている.一方,コンドリアーゼは椎間板母髄核の中央への投与が推奨されており,投与後1年で椎間板腔の狭小化,MRI上椎間板変性進行,Modic変化の発生が報告されている2).特に若年者では椎間板変性に伴う長期的な影響が懸念されるが,phase Ⅲ治験は20~70歳を対象としており,20歳未満へのコンドリアーゼ投与の報告は少ない2).われわれが行った20歳未満7例を含む初期30例の腰椎椎間板ヘルニアに対するコンドリアーゼ化学的髄核融解術の短期成績を報告する.
© Nankodo Co., Ltd., 2020