Japanese
English
臨床室
小児橈骨遠位骨幹端部骨折に対して鋼線連結型創外固定器を用いて治療した1例
Pediatric distal radius metaphyseal fracture treated with locked wires fixators;report of a case
金子 彩夏
1
,
内藤 聖人
1
,
名倉 奈々
1
,
杉山 陽一
2
,
小畑 宏介
1
,
金子 和夫
1
A. Kaneko
1
,
K. Naito
1
,
N. Nagura
1
,
Y. Sugiyama
2
,
H. Obata
1
,
K. Kaneko
1
1順天堂大学整形外科
2順天堂大学医学部附属順天堂東京江東高齢者医療センター整形外科
1Dept. of Orthop., Juntendo University School of Medicine, Tokyo
キーワード:
pediatric radius metaphyseal fracture
,
locked wires fixator
,
JuNction
Keyword:
pediatric radius metaphyseal fracture
,
locked wires fixator
,
JuNction
pp.1079-1082
発行日 2020年9月1日
Published Date 2020/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei71_1079
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小児橈骨遠位骨幹端部骨折は多くが保存的に治療され,骨癒合が得られている.しかし,完全骨折で転位が大きい場合は固定期間中に再転位を生じやすく,整復位保持が困難な不安定型骨折の場合は経皮的鋼線固定術を選択することが推奨されている1~5).
一方,小児橈骨遠位骨幹端部骨折に対する経皮的鋼線固定術において,鋼線が骨端線を貫いた場合では骨端線早期閉鎖のリスクがある6).また,鋼線のバックアウトや術後の外固定によって生じる関節拘縮も懸念される7).
そこでわれわれは,小児橈骨遠位骨幹端部骨折に対して,骨端線を温存し整復位保持と経皮的に強固な固定が得られ,早期可動域訓練が可能である鋼線連結型創外固定器JuNction(アラタ社,東京)を用いて治療を行い,良好な経過を得たので報告する.
© Nankodo Co., Ltd., 2020