Japanese
English
臨床室
母指中手骨基部骨端線損傷に対して鋼線連結型創外固定器を用いて治療した1例
Treatment for a growth plate injury of the metacarpal base of the thumb using locked wires fixator;report of a case
杉山 陽一
1
,
内藤 聖人
1
,
名倉 奈々
1
,
小畑 宏介
1
,
後藤 賢司
1
,
金子 和夫
1
Y. Sugiyama
1
,
K. Naito
1
,
N. Nagura
1
,
H. Obata
1
,
K. Goto
1
,
K. Kaneko
1
1順天堂大学整形外科
1Dept. of Orthop., Juntendo University, School of Medicine, Tokyo
キーワード:
growth plate injury
,
metacarpal base of the thumb
,
locked wires fixator
,
JuNction
Keyword:
growth plate injury
,
metacarpal base of the thumb
,
locked wires fixator
,
JuNction
pp.761-764
発行日 2019年6月1日
Published Date 2019/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei70_761
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一般的に小児の骨端線損傷を伴う指節骨骨折でも,自家矯正能力があることから保存的治療を行うことが多い1).母指中手骨骨折においても,O’Brien分類でA,B型では保存的治療が行われるが,整復位保持のために手関節含めギプス固定が必要となる.また,C,D型では正確な整復位が必要であること,不安定であり経皮的鋼線固定が必要であることがいわれている1).しかし,骨端線損傷を伴ったこれらの骨折に対し鋼線固定を行う場合,鋼線が骨端線を貫く必要があり,骨端線損傷により骨端線早期閉鎖と成長障害を起こす危険性を伴う.そこでわれわれは,母指中手骨基部骨端線損傷に対して,骨端線を温存し整復位保持と経皮的に強固な固定が得られ,早期可動域訓練が可能である自由度が高い鋼線連結型創外固定器JuNctionを用いて治療を行い良好な経過を得たので報告する.
© Nankodo Co., Ltd., 2019