ADAM10

　A disintegrin and metalloproteinase（ADAM）とは，matrix metalloproteinase（MMP）やa disintegrin and metalloproteinase with thrombospondin motif（ADAMTS）と同じ触媒ドメインを有し，蛋白質の分解活性に必須となる亜鉛イオンを含むプロテアーゼである．ADAMは，C末端にシステインリッチドメイン，epidermal growth factor（EGF）様ドメインやディスインテグリン様ドメインを含む構造であり，細胞間や細胞―マトリックス間の接着を調整すると考えられている^1）．活性化されたADAMファミリー蛋白質によって，リガンドとなる細胞表面の膜蛋白質が切断され，蛋白質の外部ドメイン（ectodomain）が細胞外に放出される．