誌説
臨床応用を目指した臨床の中の基礎研究
宮本 健史
1
1熊本大学附属病院整形外科教授
pp.1346-1346
発行日 2019年12月1日
Published Date 2019/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei70_1346
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整形外科といえば,一昔前はノミとハンマーを持って大工仕事みたいと,ともすれば揶揄もされ,アカデミックなことやリサーチからは最も縁遠い診療科と思われていた.しかし,近年では,ノミとハンマーはもちろん日常的に使うのであるが,以前は関節鏡といえば膝か肩くらいであったのが私が携わっている脊椎領域を含めて,大きく適応を広げ,低侵襲化が急速に進んでいる.Minimally invasive surgeryが広がり,侵襲を極力減らした手術も広がっている.また,ナビゲーションシステムも様々な広がりをみせ,もともと骨をメルクマールにできることが整形外科手術のメリットでもあったが,CTなどを使ってより正確なものへと発展してきており,3D-CTによる術前プランニングやそのナビゲーションとの組み合わせ,3Dプリンタを使った術前計画などが次々と使えるようになってきた.
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