Japanese
English
バイオメカニクス
人工股関節で同じヘッドネックでより大きなoscillation angleを有するカップ形状の特徴
Characteristics of cup shape of THA with larger prosthetic ROM(oscillation angle)in the same head and neck
吉峰 史博
1
F. Yoshimine
1
1成田富里徳洲会病院整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Narita Tomisato Tokushukai Hospital, Tomisato
キーワード:
THA
,
rotation center
,
oscillation angle
,
head neck ratio
,
jumping distance
Keyword:
THA
,
rotation center
,
oscillation angle
,
head neck ratio
,
jumping distance
pp.153-157
発行日 2018年2月1日
Published Date 2018/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei69_153
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は じ め に
人工股関節の再置換術の原因では,機械的弛み,反復性脱臼が1,2位を占める.脱臼の原因としては,不明な例も多いが,① カップネック,骨性,軟部組織のインピンジメント,② 周囲組織の低緊張,不均衡緊張の二つが考えられる.カップネックインピンジメントは,ライナーの破損,弛みにも関与する可能性もあり,同インピンジメントを起こさない人工股関節が重要となる.同インピンジメントを起こさない十分な可動域(ROM)を得るにはカップとネックの適切な設置位置,使用人工股関節自身のROM(oscillation angle:θ)が大きいことが重要となる1).ヘッド径(H),ネック径(N),インピンジ点を含む表面円からの回転中心位置の距離(C)の3因子が主に(θ)に影響を及ぼすが,その3因子の影響度を検討した(図1).次にメーカーのデータによれば,Zimmer Biomet社(東京)のTHAで,同じヘッドネックで,従来のtrilogy Cup(Tril. Cup)(図2a)よりも,新たなcontinuum Cup(Cont. Cup)[図2b]ではθが約20°大きくなった.この要因を究明するため,カップ形状の違いについて検討した.
© Nankodo Co., Ltd., 2018