Japanese
English
経験と考察
骨粗鬆症性椎体骨折後偽関節に対する棘突起プレートの使用経験
Posterior spinal fusion using spinous process plate for pseudoarthrosis following osteoporotic vertebral compression fracture
漆原 誠
1
,
粟飯原 孝人
1
,
大内 純太郎
1
M. Urushibara
1
,
T. Aihara
1
,
J. Ohuchi
1
1船橋整形外科病院脊椎脊髄センター
1Dept. of Orthop. Surg., Funabashi Orthopedic Hospital
キーワード:
osteoporotic vertebral fracture
,
pseudoarthrosis
,
instrumentation
Keyword:
osteoporotic vertebral fracture
,
pseudoarthrosis
,
instrumentation
pp.1245-1249
発行日 2017年11月1日
Published Date 2017/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei68_1245
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は じ め に
骨粗鬆症性椎体骨折の多くは保存的治療によって治癒しうるが,椎体の偽関節形成に起因する持続的な腰痛や脊髄・馬尾障害などが起こると日常生活動作(ADL)は著しく障害され,外科的治療が必要となることが少なくない.しかし,脆弱な骨ゆえに強固な初期固定を得ることがむずかしく,固定材料の弛みによる矯正損失の問題を伴うなど,術式の選択については統一した見解が得られていない.棘突起プレートの歴史は古く,1960年代に不安定性のある椎体骨折に対し,脊椎後方要素の固定を目的として使用された1).本邦でも,腰椎後方椎体間固定の際の椎弓根スクリュー(PS)の代替インプラントとして棘突起プレートを用い,良好な結果が得られている2).
本稿では,骨粗鬆性椎体骨折後偽関節に対してPSを用いた後方固定を行う際の補助固定として棘突起プレートを併用したので,その手術成績および問題点について報告する.
© Nankodo Co., Ltd., 2017