特集 クリニック・在宅で診る血液疾患―できること,できないことを見直そう
[Chapter 3] クリニック・在宅診療でできる血液疾患の慢性期治療
専門施設からのメッセージ
真性多血症・本態性血小板血症
杉本 由香
1
1三重大学大学院医学系研究科 血液・腫瘍内科学
キーワード:
瀉血
,
抗血小板療法
,
細胞減少療法
Keyword:
瀉血
,
抗血小板療法
,
細胞減少療法
pp.900-903
発行日 2025年10月1日
Published Date 2025/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika136_900
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★★★真性多血症(PV),本態性血小板血症(ET)の治療の基本は血栓症の予防である.
★★年齢60歳未満かつ血栓症の既往がない患者を血栓症低リスク,それ以外の患者(年齢60歳以上または血栓症の既往あり)を血栓症高リスクとして分類し,基本的にこの血栓症リスクごとに治療を考慮する.
★PVの治療として,低リスク患者ではヘマトクリット45%未満の維持を目指した瀉血と抗血小板療法が,高リスク患者ではそれに加えて細胞減少療法が勧められる.
★ETの治療として,低リスク患者で心血管リスクがある,またはJAK2変異をもつ場合は抗血小板療法,それ以外の低リスク患者では経過観察,高リスク患者では細胞減少療法と抗血小板療法の併用が勧められる.
★★★:一般内科診療で必要な内容,★★:総合内科専門医試験レベルの内容,★:専門性の高い内容

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