特集 内科医に知ってもらいたい シン・腎臓診療
[Chapter 4] 腎臓内科での使い方から学ぶ! 最近よく見るあの薬
RAS阻害薬に続け! 慢性腎臓病におけるARNI・MRAの新展開
田蒔 昌憲
1
,
長谷川 一宏
1
,
脇野 修
1
1徳島大学病院 腎臓内科
キーワード:
アンジオテンシン受容体ネプリライシン阻害薬(ARNI)
,
ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬(MRA)
,
慢性腎臓病(CKD)
Keyword:
アンジオテンシン受容体ネプリライシン阻害薬(ARNI)
,
ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬(MRA)
,
慢性腎臓病(CKD)
pp.83-85
発行日 2025年7月1日
Published Date 2025/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika136_83
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★★★現在使用可能なアンジオテンシン受容体ネプリライシン阻害薬(ARNI)はサクビトリルバルサルタンのみである.
★★サクビトリルバルサルタンはアンジオテンシン受容体拮抗薬(ARB)の作用とネプリライシン阻害作用の両者を有し,慢性腎臓病(CKD)患者の降圧や複合腎イベント発生減少のエビデンスを有する.
★★★近年非ステロイド骨格のミネラルコルチコイド受容体拮抗薬(MRA;エサキセレノン,フィネレノン)が登場した.
★MRAはレニン-アンジオテンシン系(RAS)阻害薬の残余リスクであるアルドステロンブレイクスルーやアルドステロン非依存的なミネラルコルチコイド受容体(MR)活性化に対応する.
★★RAS阻害薬投与患者におけるMRA上乗せ効果として,エサキセレノンは降圧および尿蛋白減少,フィネレノンは複合腎イベント発生減少のエビデンスを有する.
★★★:一般内科診療で必要な内容,★★:総合内科専門医試験レベルの内容,★:専門性の高い内容

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