特集 プライマリハ(プライマリケア×リハビリテーション治療)のすすめ―内科医が押さえておきたい基本と新常識
[Chapter 2] リハビリテーション医療に必要な新常識
時間医学
柴田 重信
1
1広島大学 公衆衛生学
キーワード:
体内時計
,
朝型・夜型
,
時間薬理
,
時間栄養
,
時間運動
Keyword:
体内時計
,
朝型・夜型
,
時間薬理
,
時間栄養
,
時間運動
pp.1204-1207
発行日 2025年12月1日
Published Date 2025/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika136_1204
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★体内時計は,脳の視床下部にある主時計と,末梢臓器に発現する末梢時計からなる.
★体内時計はヒトの場合24時間より長いため,光や食事,運動などにより24時間に合わせることを同調(リセット)という.
★夜型は社会生活で不利な場合があり,朝型よりメタボリックシンドロームに関連するリスク(BMI,血糖,コレステロール)が高い.
★★時間薬理の例として,免疫チェックポイント阻害薬(ICIs)を午前中に投与したほうが進行がんの全生存期間(OS)は改善する.
★★時間栄養の例として,時間制限食事(TRE)のうち.朝食は抜かずに夕食を早めに切り上げるほうが体重低下や糖代謝改善に効果的である.また,短い摂食時間(4~6時間)が体重低下に効果的であるが,低栄養に要注意である.
★★時間運動の例として,メタボリックシンドロームの改善には,午前中より夕方の運動が効果的であり,血糖値や,TG/HDLコレステロールの低下がみられた.
★★★:一般内科診療で必要な内容,★★:総合内科専門医試験レベルの内容,★:専門性の高い内容

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