特集 急性中毒の初期診療と管理―内科医が読んでおきたい診断・治療のケース集
[Chapter 2] ケースで学ぶ 急性中毒の診断と治療
[H.違法薬物]
覚醒剤,大麻,麻薬,危険ドラッグ
水野 雄太
1
,
中村 光伸
1
1前橋赤十字病院高度救命救急センター 集中治療科・救急科
キーワード:
尿中迅速薬物検査
,
違法薬物
,
通報義務
Keyword:
尿中迅速薬物検査
,
違法薬物
,
通報義務
pp.1113-1116
発行日 2025年11月1日
Published Date 2025/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika136_1113
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★★「原因不明の○○」は,薬物中毒を疑うキーワードであり,尿中迅速薬物検査の結果に加え,病歴や身体所見に基づく臨床診断が基本となる.
★★★麻薬以外の違法薬物には特異的な解毒薬・拮抗薬が存在せず,治療は呼吸・循環管理を中心とした対症療法が主体となる.
★★尿中迅速薬物検査は,起因物質の推定や治療方針の決定に有用であるが,偽陽性・偽陰性の可能性を十分に考慮する必要がある.
★違法薬物使用を通報すべきか否かについては現時点で明確な答えはなく,医師の裁量に委ねられているため,あらかじめ組織としてどのように対応するかを協議しておくことが望ましい.
★★★:一般内科診療で必要な内容,★★:総合内科専門医試験レベルの内容,★:専門性の高い内容

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