連載 医療通訳inバンクーバー・10
大麻に対する考え方の違い
高橋 麻貴子
1
1Trans Med
pp.84
発行日 2020年1月25日
Published Date 2020/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663201412
- 有料閲覧
- 文献概要
以前に、カナダと日本の医療制度の違い、医療現場での文化や考え方の違いを紹介しました。今回は両国でとらえ方が大きく異なる「大麻」にふれたいと思います。カナダでは2017年に大麻が合法化されました(州によって細かな扱いは異なります)。
日本では危険なものと認識している人が多いと思いますが、大麻の効果が見直されてきていること自体は皆さんもご存知かもしれません。カナダの研究者の多くは大麻を「薬草」と考えています。大麻には特有の化学物質(カンナビノイド)が60種類以上も含まれており、そのうち、THC、CBN、CBDが三大成分といわれます。THCは向精神作用を有し、CBDは精神作用をもたないとされます。
Copyright © 2020, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.