特集 広く浅く知る白血病―令和になってこう変わった
[Chapter 5] もうすぐこうなる! 白血病治療
急性前骨髄球性白血病に抗がん薬はいらない?
横山 泰久
1
1国立国際医療研究センター病院 血液内科/輸血室
キーワード:
急性前骨髄球性白血病(APL)
,
全トランス型レチノイン酸(ATRA)
,
亜ヒ酸(ATO)
Keyword:
急性前骨髄球性白血病(APL)
,
全トランス型レチノイン酸(ATRA)
,
亜ヒ酸(ATO)
pp.933-936
発行日 2024年10月1日
Published Date 2024/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika134_933
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
★急性前骨髄球性白血病(APL)において,全トランス型レチノイン酸(ATRA)と亜ヒ酸(ATO)の併用療法は,抗がん薬を用いずに治癒を目指せる治療である.
★標準リスクAPLでは,無作為化試験によってATRA-ATO併用療法のATRA-抗がん薬併用療法に対する優越性が示されている.
★ATRA-ATO併用療法でも高リスクAPLや治療中の白血球増加に対して最小限の抗がん薬による追加治療が行われる.
★国内では初発APLに対してATOに保険適用がなく,ATRA-ATO併用療法の実施は臨床試験などに限られている.
★★★:一般内科診療で必要な内容,★★:総合内科専門医試験レベルの内容,★:専門性の高い内容
© Nankodo Co., Ltd., 2024