2015年の白血病診療-一般外来での初発症状から長期フォローアップまで 白血病の分類と治療と予後
急性前骨髄球性白血病
麻生 範雄
1
1埼玉医大国際医療センター 造血器腫瘍科
キーワード:
Cytarabine
,
Idarubicin
,
Tretinoin
,
再発
,
多剤併用療法
,
白血病-前骨髄球性
,
予後
,
維持化学療法
,
導入化学療法
,
地固め療法
Keyword:
Cytarabine
,
Drug Therapy, Combination
,
Prognosis
,
Recurrence
,
Leukemia, Promyelocytic, Acute
,
Tretinoin
,
Idarubicin
,
Maintenance Chemotherapy
,
Induction Chemotherapy
,
Consolidation Chemotherapy
pp.223-226
発行日 2015年8月1日
Published Date 2015/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2015323331
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急性前骨髄球性白血病(APL)は,特有の細胞形態と播種性血管内凝固(DIC)による出血傾向を特徴とする.病型特異的な染色体転座t(15;17)(q22;q21)由来のキメラ蛋白PML-RARαに対する分子標的治療薬,全トランス型レチノイン酸(ATRA)と亜ヒ酸(ATO)の登場により治療成績は飛躍的に向上した.ATRAと化学療法により90%以上の寛解率で,全生存率(OS)は80%前後である.ATOの初発例への導入によりさらなる治療成績の向上が期待される.予後因子は年齢と治療前白血球数である.
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