白血病診療essentials 日常臨床に必要な最新の診断と治療
白血病治療の最前線 急性前骨髄球性白血病
品川 克至
1
1岡山大学病院 血液・腫瘍内科
キーワード:
Cytarabine
,
Daunorubicin
,
Idarubicin
,
Tretinoin
,
腫瘍多剤併用療法
,
DIC
,
白血病-前骨髄球性
,
寛解導入
,
腫瘍-残遺
,
診療ガイドライン
,
治療成績
,
ヨーロッパ
,
Gemtuzumab
,
三酸化ヒ素
,
レチノイン酸症候群
Keyword:
Antineoplastic Combined Chemotherapy Protocols
,
Daunorubicin
,
Cytarabine
,
Europe
,
Disseminated Intravascular Coagulation
,
Remission Induction
,
Leukemia, Promyelocytic, Acute
,
Tretinoin
,
Idarubicin
,
Treatment Outcome
,
Neoplasm, Residual
,
Practice Guidelines as Topic
,
Arsenic Trioxide
,
Gemtuzumab
pp.241-246
発行日 2010年8月1日
Published Date 2010/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2010289029
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
APLはATRAと化学療法により他のAMLより高い治癒率が得られ、標準的治療はほぼ確立されている。寛解導入療法では、ATRAとanthracycline系薬剤が用いられる。Ara-Cは併用してもよい。完全寛解の達成にはDICの管理と、分化症候群の早期診断治療がきわめて重要である。地固め療法では、ATRAとanthracycline系薬剤が中心であるが、高リスク群ではAra-C併用の効果も認められている。維持療法の標準的治療は確立されていないが、ATRAの内服が広く行われている。治療効果の判定、経過観察にはPML/RARα融合遺伝子を用いた微小残存病変の評価が必須である。亜砒酸を用いた治療が今後の課題であり、化学療法の軽減と治療効果の向上が期待される。
©Nankodo Co., Ltd., 2010