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第6章 消化管
[炎症性腸疾患]遺伝子学的手法を活用した炎症性腸疾患の橋渡し研究
角田 洋一
1
1東北大学大学院 医学系研究科消化器病態学分野
キーワード:
薬理ゲノム解析
,
全ゲノムシーケンス(WGS)解析
Keyword:
薬理ゲノム解析
,
全ゲノムシーケンス(WGS)解析
pp.590-593
発行日 2024年9月1日
Published Date 2024/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika134_590
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Summary
・炎症性腸疾患(IBD)の発症には遺伝的素因が関与するため,さまざまな解析が繰り返し行われてきた.
・ゲノム解析技術の進展により,多くのIBD関連遺伝子が特定されているが,欧米人と日本人では関与する遺伝子やその関わり方が異なる.
・実用的な遺伝子多型マーカーであったNUDT15遺伝子多型は臨床応用につながった.
・臨床研究としてのゲノム解析は明確なクリニカルクエスチョンと質の高い臨床情報が必要であり,その内容によって必要な症例数は変化する.
・難病のゲノム医療実現に向けて,本邦でも大規模なコホートの構築が進んでおり,これが新たな遺伝子マーカーの発見に貢献することが期待される.
© Nankodo Co., Ltd., 2024