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第3章 血液
[自己免疫疾患]免疫性血小板減少症を含む自己免疫疾患に対する胎児性Fc受容体阻害薬
宮川 義隆
1
1埼玉医科大学病院 血液内科
キーワード:
免疫性血小板減少症(ITP)
,
胎児性Fc受容体(FcRn)
,
FcRn阻害薬
,
efgartigimod alfa
Keyword:
免疫性血小板減少症(ITP)
,
胎児性Fc受容体(FcRn)
,
FcRn阻害薬
,
efgartigimod alfa
pp.468-473
発行日 2024年9月1日
Published Date 2024/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika134_468
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Summary
・自己免疫疾患の原因は,IgG型自己抗体である.
・古くから自己免疫疾患に対しては副腎皮質ステロイドが治療の主役であったが,患者への負担が大きいのが課題であった.
・新たに臨床応用された胎児性Fc受容体(FcRn)阻害薬は,自己抗体を含むIgGを約6割減らすことにより,自己免疫疾患を軽快させる.
・すでに全身型重症筋無力症と特発性血小板減少性紫斑病に実用化されており,膠原病,神経難病,腎臓病,胎児・新生児溶血性疾患などへの応用が期待されている.
© Nankodo Co., Ltd., 2024