特集 炎症性腸疾患update
[Chapter 3] IBD special situationのupdate
腸管外合併症に対する治療
猿田 雅之
1
1東京慈恵会医科大学 消化器・肝臓内科
キーワード:
腸管外合併症(EIM)
,
関節障害
,
脊椎関節炎
,
皮膚障害
Keyword:
腸管外合併症(EIM)
,
関節障害
,
脊椎関節炎
,
皮膚障害
pp.1100-1105
発行日 2024年11月1日
Published Date 2024/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika134_1100
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★★★炎症性腸疾患(IBD)の合併症には,狭窄・瘻孔,消化管がんなどの「腸管合併症」と,関節,皮膚,眼,血管,肝胆膵,腎尿路などに生じる「腸管外合併症(EIM)」がある.
★★関節障害は,炎症を伴わない関節痛と炎症を伴う関節炎に大別されるだけでなく,脊椎や仙腸関節などの体軸関節を主とする関節炎と,四肢などの末梢関節を主とする関節炎が存在する.
★体軸性・末梢性いずれの脊椎関節炎の治療にも,抗TNF-α抗体が有用で推奨される.JAK阻害薬は関節リウマチに有効であるため,脊椎関節炎にも有効である可能性が高いが,十分なエビデンスは存在していない.
★★皮膚障害には,結節性紅斑,壊疽性膿皮症,Sweet病,抗TNF-α抗体投与に伴うparadoxical reactionなど,多彩な疾患が認められる.
★★★:一般内科診療で必要な内容,★★:総合内科専門医試験レベルの内容,★:専門性の高い内容
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