特集 治りにくい肺炎に出会ったら
扉
立石 知也
1
1東京医科歯科大学 呼吸器内科
pp.170-171
発行日 2024年2月1日
Published Date 2024/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika133_170
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厚生労働省のwebサイトで本邦の死亡統計が確認できる.2022年の死因順位は1位悪性新生物24.6%,2位心疾患14.8%,3位老衰11.4%,4位脳血管疾患6.9%,5位肺炎4.7%となっている.10年前の2012年,肺炎は9.9%(第3位)であり,統計上は肺炎による死亡割合は減っている.ただしこの統計には2016年から誤嚥性肺炎が別に登場しており,こちらは徐々に死亡割合を増やしている(2022年第6位3.6%).誤嚥性肺炎を併せると肺炎はいまだに死因の上位にくる疾患であると言えよう.また以前は「老衰」と死亡診断書に書くことが憚られ「肺炎」と書いていたという話も聞くので,大幅に肺炎が減ったとも言えないようである.
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