特集 治りにくい肺炎に出会ったら
[Chapter 1] 一般的な肺炎:治りにくい肺炎を見抜くために
一般的な肺炎の診断・治療経過
黒田 浩一
1
1神戸市立医療センター中央市民病院 感染症科
キーワード:
バイタルサイン
,
胸部単純X線像
,
炎症マーカー
Keyword:
バイタルサイン
,
胸部単純X線像
,
炎症マーカー
pp.172-178
発行日 2024年2月1日
Published Date 2024/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika133_172
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▪市中肺炎の初回の治療効果判定は,治療開始72時間後に行うことが一般的である.
▪治療効果判定を行う際は,必ずバイタルサインの推移を評価する.
▪市中肺炎を有効な抗菌薬で治療した場合,治療開始後2~3日以内に血圧と脈拍が正常化し,その後,意識状態・熱型・呼吸状態が改善傾向となることが多い.
▪治療開始初期において,炎症マーカーと胸部単純X線所見の改善は,バイタルサインの改善より遅れることが一般的であり,治療効果判定ツールとしては不適切な可能性がある.
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