特集 患者の将来を見据えた実践的糖尿病診療―脱 “血糖屋さん” のススメ
[Chapter 1] 血糖値だけではない糖尿病治療の目標と実践
血糖値だけではない糖尿病患者の運動療法
羽田 幹子
1
,
梁井 香那子
1
,
岩部 美紀
2
,
岩部 真人
1
1日本医科大学大学院 医学研究科内分泌代謝・腎臓内科学分野
2東京大学大学院 医学系研究科糖尿病・代謝内科
キーワード:
有酸素運動
,
レジスタンス運動
,
座位行動
Keyword:
有酸素運動
,
レジスタンス運動
,
座位行動
pp.1090-1093
発行日 2024年5月1日
Published Date 2024/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika133_1090
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▪運動療法は血糖値への影響のみならず,心血管危険因子やQOL,認知機能障害の改善効果など,多面的な作用がある.
▪糖尿病患者の運動療法は有酸素運動を基本に置き,レジスタンス運動を併用することを原則とする.
▪糖尿病患者では日常生活行動によるエネルギー消費を増やすことや座位行動を短縮することも重要である.
▪運動療法開始後は,定期的に効果を判定したうえで,結果を患者にフィードバックし,運動処方を見直す必要がある.
▪運動療法の効果判定は,血糖値の指標だけではなく,運動によって改善する可能性のある血圧,脂質代謝,心肺機能,体力,心理面などを包括的に評価する.
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