特集 内分泌疾患診断のための5 Steps―「見逃しやすい」を「見逃さない」に変えるために
[Step 3] 外見やホルモン値に惑わされないよう注意する
マクロ分子など異常分子の存在
大國 皓平
1
,
大塚 文男
2
1岡山大学病院 総合内科・総合診療科
2岡山大学 学術研究院医歯薬学域・総合内科学
キーワード:
マクロプロラクチン血症
,
マクロTSH血症
,
家族性異常アルブミン性高サイロキシン血症(FDH)
Keyword:
マクロプロラクチン血症
,
マクロTSH血症
,
家族性異常アルブミン性高サイロキシン血症(FDH)
pp.264-267
発行日 2023年8月1日
Published Date 2023/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika132_264
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▪マクロ分子など異常分子の存在による検査値異常は基本的に無症候性であり,通常は治療不要である.
▪マクロプロラクチン血症は高プロラクチン血症患者の約20%と高頻度に認められるため,ポリエチレングリコール(PEG)法によるスクリーニングが推奨される.
▪マクロTSH血症は潜在性甲状腺機能低下症患者の0.6~1.5%に認められる.
▪家族性異常アルブミン性高サイロキシン血症(FDH)は甲状腺ホルモンに対する親和性が高い異常アルブミンによって甲状腺ホルモン異常高値を呈するまれな常染色体顕性疾患である.
© Nankodo Co., Ltd., 2023