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第6章 代謝系に作用する薬剤
[骨・カルシウム代謝薬]
骨吸収抑制薬(ビスホスホネート製剤,denosumab)
山本 昌弘
1
1島根大学 医学部内科学講座内科学第一
pp.916-920
発行日 2023年4月1日
Published Date 2023/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika131_916
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・椎体骨折に加えて大腿骨近位部骨折の抑制効果を有し,大腿骨近位部骨折後の生命予後改善の成績がある.
・男性骨粗鬆症の骨折抑制や,ステロイド骨粗鬆症およびがん治療関連骨減少症の治療に推奨される薬剤が含まれる.
・骨粗鬆症の治療量・投与間隔では顎骨壊死との有意な関連はないため,現存する骨折リスクの低減のため口腔内衛生保持に努めながら投薬継続を図る.
・治療中断は骨折リスクが高まり,とくにdenosumabの中止後は比較的短期に多発椎体骨折を生じる.
・骨粗鬆症治療の必要性の説明に加え,本稿の薬剤の特徴であるさまざまな剤形や投与方法を駆使して治療アドヒアランスを高め,中断なく治療継続することが最も重要である.
© Nankodo Co., Ltd., 2023