骨粗鬆症診療の進歩 骨折の予防と克服をめざして
ビスホスホネート製剤と顎骨壊死
浦出 雅裕
1
1兵庫医科大学 歯科口腔外科
キーワード:
Diphosphonates
,
顎疾患
,
患者教育
,
口腔衛生
,
骨壊死
,
骨粗鬆症
,
発生率
,
診療ガイドライン
,
アメリカ
,
ヨーロッパ
Keyword:
Europe
,
Diphosphonates
,
Jaw Diseases
,
Osteonecrosis
,
Oral Hygiene
,
Osteoporosis
,
Patient Education as Topic
,
United States
,
Incidence
,
Practice Guidelines as Topic
pp.507-510
発行日 2009年9月1日
Published Date 2009/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2009305751
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ビスホスホネート(BP)製剤の長期投与患者において、抜歯などの歯科治療を契機として、顎骨壊死が発症することがある。多くは注射薬によるものであるが、頻度は低いものの、経口薬でも生じることがある。わが国においても症例数は増加しており、欧米に比べて経口薬の比率が高い傾向にある。BP製剤の投与に際しては、口腔内診査を行うとともに、口腔内清掃に対する患者教育を十分に行う。抜歯などの歯科治療に際しては、BP処方医と歯科医が綿密な情報交換を行うことが予防上重要である。顎骨壊死に対する有効な治療法はいまだ確立されていないが、BP処方医と連携のうえ可能であれば休薬し、保存的療法を行うことが推奨されている。
©Nankodo Co., Ltd., 2009