特集 エキスパートがお答えします! 日常臨床のあるあるの疑問
第3章:感染症
メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)が血液培養で検出されていますが,セフェム系薬でよくなってきたので,そのままでよいでしょうか?
横田 恭子
1
,
伊藤 太一
2
1香川大学医学部附属病院 感染症教育センター
2香川県立中央病院 感染症科・呼吸器内科
pp.424-426
発行日 2022年9月1日
Published Date 2022/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika130_424
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
お答えします メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)を含む黄色ブドウ球菌はまず菌血症として治療開始することをお勧めします.汚染菌である可能性は低く,治療開始の遅れから予後が悪化するリスクがきわめて高いため,血液培養から検出された時点で全例に治療開始を提案しています.MRSA菌血症としての感染源・感染巣の検索および速やかなsource control,抗MRSA薬での治療開始,治療開始後の適切な血液培養の再検と感染巣に応じた治療期間設定を行うことをお勧めします.
© Nankodo Co., Ltd., 2022