特集 高齢者における消化器診療
高齢者の消化器診療を支える体制
消化管切除後患者の栄養管理
鷲澤 尚宏
1,2,3,4
,
大嶋 陽幸
2,3
,
鈴木 隆
3
,
古田 雅
2,4
,
中村 芽以子
2,4
1東邦大学医学部臨床支援室
2東邦大学医療センター大森病院栄養治療センター
3東邦大学医療センター大森病院消化器外科
4東邦大学医療センター大森病院栄養部
キーワード:
経管栄養
,
人工的補水栄養法
,
癒着性腸閉塞
,
経皮経食道的胃管挿入術
Keyword:
経管栄養
,
人工的補水栄養法
,
癒着性腸閉塞
,
経皮経食道的胃管挿入術
pp.877-880
発行日 2021年10月1日
Published Date 2021/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika128_877
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Summary
▪消化管手術の既往歴がある場合は栄養素の吸収障害への影響が残っていることを認識する.
▪術後長期間経過していても癒着性腸閉塞などの術後障害が起こり得る.
▪消化管手術は高齢者の不定愁訴の原因となっている可能性がある.
▪新たに発症した疾患の管理法として経管栄養ルートが候補になった場合は既往歴の術式を確認する必要がある.
▪少し食べられるようになったからといって,安易に静脈栄養を中止しないことが大切であるが,その一方でいたずらに経鼻空腸管を長期使用することも避けなければならない.
▪栄養支援が必要になった場合は,管理栄養士など複数の専門職と連携する.
© Nankodo Co., Ltd., 2021