今月の主題 循環器薬の使い方
高血圧
利尿薬の使い方
下沢 達雄
1
,
藤田 敏郎
1
1東京大学医学部・第4内科
pp.1526-1527
発行日 1989年9月10日
Published Date 1989/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402222669
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高血圧の治療において,サイアザイド系利尿薬のしめる位置は現在でも高い.近年,サイアザイド系利尿薬の代謝系に対する副作用から,従来の第1選択薬としてサイアザイド系利尿薬一辺倒の時代に比べ,本薬の使用頻度は減少している.しかし,本態性高血圧症の病態の中でNaの役割は大きく,とくに食塩感受性高血圧,低レニン性高血圧といった容量依存型高血圧では利尿薬の効果は大きく,減塩療法の困難さと苦痛を考えると,本薬はいまなお重要である.また,血管拡張薬〔アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬を含めて〕や交感神経抑制薬の多くが本薬との併用によりその降圧効果が増強されることからも,第2選択薬以降の降圧薬としても重要である.
本稿では,各種利尿薬の使用法の注意点について述べる.
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