特集 心不全のすべて―増え続ける心不全患者にどう対峙するか
心不全治療における将来の展望
心不全治療薬としてのvericiguat
猪又 孝元
1
1新潟大学大学院医歯学総合研究科循環器内科学
キーワード:
グアニル酸シクラーゼ
,
cGMP依存性プロテインキナーゼ
,
VICTORIA試験
Keyword:
グアニル酸シクラーゼ
,
cGMP依存性プロテインキナーゼ
,
VICTORIA試験
pp.103-105
発行日 2021年7月1日
Published Date 2021/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika128_103
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Summary
▪vericiguatは,一酸化窒素非依存性に可溶性グアニル酸シクラーゼ(sGC)を刺激し,cGMP産生を増加させ,cGMP依存性プロテインキナーゼにより心血管系に保護的に作用する.
▪VICTORIA試験により,収縮力の低下した心不全(HFrEF)患者におけるvericiguat上乗せ投与の有効性および安全性が実証された.
▪vericiguatは,やや重度の慢性心不全例にも有効であり,GC経路の異なるARNIとは相乗効果が期待される.
© Nankodo Co., Ltd., 2021