特集 心不全のすべて―増え続ける心不全患者にどう対峙するか
心不全治療における将来の展望
心不全治療薬としての心筋ミオシンアクチベーター
池田 安宏
1
,
奥田 真一
1
,
上山 剛
1
,
中尾 文昭
1
,
藤井 崇史
1
1山口県立総合医療センター循環器内科
キーワード:
omecamtiv mecarbil
,
ミオシンアクチベーター
,
アロステリックモジュレーター
Keyword:
omecamtiv mecarbil
,
ミオシンアクチベーター
,
アロステリックモジュレーター
pp.107-110
発行日 2021年7月1日
Published Date 2021/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika128_107
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Summary
▪omecamtiv mecarbilが,収縮性の低下した心不全患者の複合アウトカムを改善させた.本薬剤は心筋細胞内にあるアクチン・ミオシンの筋収縮力を高めるアロステリック・モジュレーターである.
▪標的とするミオシンは心筋細胞で含有量が多いβミオシンであり,骨格筋への影響はほとんどない.
▪omecamtiv mecarbilは新しい作用機序の心不全治療薬であり,今後実臨床での治療効果が期待される.
© Nankodo Co., Ltd., 2021