特集 内科疾患の診断基準・病型分類・重症度
第3章 腎臓
腎細胞がん
水野 隆一
1
,
大家 基嗣
1
1慶應義塾大学医学部泌尿器科学教室
pp.643-646
発行日 2021年4月1日
Published Date 2021/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika127_643
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診断基準
1.腎細胞がんの臨床診断
腎細胞がんは主に尿細管に由来する上皮性悪性腫瘍であり,病理組織学的には腺がんに分類される.男女比は約2:1で男性に多い傾向にあるとされている.腎細胞がんの確定診断はCT検査にて行われ1),生検は組織型の確定診断が必要な場合に推奨されている.近年の画像診断の進歩と普及に伴い,人間ドックや健康診断,あるいは他疾患の精密検査目的で撮影された画像検査によって,無症状で偶発的に発見される腎腫瘤の頻度が増加している.
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