特集 内科疾患の診断基準・病型分類・重症度
第2章 消化器
大腸がん
堀江 沙良
1
,
平田 賢郎
1
1慶應義塾大学医学部内科学教室(消化器)
pp.569-571
発行日 2021年4月1日
Published Date 2021/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika127_569
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診断基準
本邦における2015年の結腸・直腸・肛門がんの死亡数は男性が2万7,027人,女性2万3,083人であり,がん死亡全体のおよそ12%と15%を占める1).大腸がんの罹患率は50歳前後から高くなり,高齢ほど高い.他の危険因子として赤肉摂取,飲酒,喫煙の他,体脂肪増加,腹部肥満,高身長と大腸がんの家族歴があげられている.早期がんは自覚症状に乏しいが,左側結腸がんや直腸がんは進行すると血便,便狭小化,残便感を認める.右側結腸がんは自覚症状を認めないことがあるが,血便や貧血を伴うことがある.
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