特集 腎臓と他臓器連関を考える―CKDにおける包括的治療戦略を目指して
トピックス:臓器連関を応用したCKD治療戦略
心腎連関の応用:心不全治療薬
松尾 実紀
1
,
吉原 史樹
1
1国立循環器病研究センター腎臓・高血圧内科
キーワード:
CRS
,
慢性腎臓病合併心不全
,
SGLT-2阻害薬
Keyword:
CRS
,
慢性腎臓病合併心不全
,
SGLT-2阻害薬
pp.273-278
発行日 2020年8月1日
Published Date 2020/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika126_273
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Summary
▪心不全治療中の腎機能の変化と予後の関係は治療や病態によって異なる.RAA系阻害薬使用や適正なうっ血解除は,たとえ腎機能低下がみられても予後改善につながる.
▪慢性腎臓病(CKD)合併心不全に対しては,治療薬のエビデンスが少ない.
▪SGLT-2阻害薬は,心血管ハイリスクの2型糖尿病患者に対する心血管イベント抑制および心不全入院リスク低減,腎イベント抑制効果が示されており,これらの効果は血糖低下とは独立して得られるため,CKDに対する新たな治療として期待される.
© Nankodo Co., Ltd., 2020