特集 高血圧診療Update―「高血圧治療ガイドライン2019」で何が変わるのか?
特殊条件下高血圧
外科手術前後
堀尾 武史
1
1石切生喜病院教育研究センター/高血圧・総合内科
キーワード:
臓器障害評価
,
冠動脈疾患
,
β遮断薬
,
歯科手術
Keyword:
臓器障害評価
,
冠動脈疾患
,
β遮断薬
,
歯科手術
pp.279-281
発行日 2020年2月1日
Published Date 2020/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika125_279
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Summary
▪外科手術の術前には高血圧性臓器障害や合併症の再評価を行い,周術期のリスクを認識する必要がある.
▪治癒可能な二次性高血圧があれば,その治療を優先させることを考える.
▪臓器障害評価において,虚血性合併症が生じやすい病態の有無についての評価はとくに重要で,なかでも冠動脈疾患があれば,手術に先立ってその治療法を慎重に判断する.
▪術前に180/110mmHg以上の高血圧があれば,手術延期も考慮しながら目標血圧未満へのコントロールを目指す.
▪降圧薬服用中の患者では,手術当日まで服用させるのが原則で,術後もできるだけ早期に再開する.
▪手術直近の新たなβ遮断薬投与開始は推奨されない.
▪歯科手術においても術前の血圧管理は必要で,状況に応じて抗不安薬の投与も検討する.
© Nankodo Co., Ltd., 2020