特集 これでわかる高齢者COPD診療
併存疾患から考えるCOPD
心不全から考えるCOPD
葛西 隆敏
1
,
加藤 隆生
1
,
安島 鵬飛
1
1順天堂大学大学院医学研究科循環器内科学
キーワード:
心不全
,
睡眠時無呼吸
,
β遮断薬
,
β2刺激薬
Keyword:
心不全
,
睡眠時無呼吸
,
β遮断薬
,
β2刺激薬
pp.1513-1516
発行日 2024年12月1日
Published Date 2024/12/1
DOI https://doi.org/10.34433/dt.0000001058
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Headline
・慢性閉塞性肺疾患(COPD)と心不全はそれぞれ高頻度に合併し,その理由の1つとしてCOPDから心不全に進む複数のルートが存在する.一方で心不全はCOPDの増悪にかかわる悪影響を及ぼすと考えられ,双方向性の関係がある.
・COPDも心不全も睡眠時無呼吸の合併頻度が高く,それぞれで予後悪化に関与する可能性がある.
・COPD合併心不全では予後改善効果を期待して心不全治療をまず考慮するが,基本的に非合併心不全と変わりはない.ただし,β1選択性の高いβ遮断薬を使用したうえで,気管支拡張薬使用例でも積極的導入が望ましい.
・COPD合併心不全では症状や生活の質(QOL)改善などに貢献できるCOPD治療も積極的に考慮する.
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