特集 喘息とCOPD
知っておいてほしいサブタイプと肺の併存疾患
アレルギー性気管支肺アスペルギルス症(ABPA)
冨島 裕
1
1聖路加国際病院呼吸器内科
キーワード:
アスペルギルス
,
好酸球性粘液栓
Keyword:
アスペルギルス
,
好酸球性粘液栓
pp.1367-1369
発行日 2020年6月1日
Published Date 2020/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika125_1367
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Summary
▪アレルギー性気管支肺アスペルギルス症は,喘息に合併することが多い.
▪気管支内で腐生したアスペルギルスが免疫反応を誘発し,非常に粘稠な好酸球性粘液栓を発生させる.
▪その結果として気管支拡張症や無気肺,発熱などを合併する.
▪採血検査では好酸球増多や総IgE値の上昇,胸部画像では気管支拡張や気管支内粘液栓が特徴である.
▪治療の中心は副腎皮質ステロイドの全身投与であるが,抗真菌薬の役割も確認されている.
▪抗IgE抗体や好酸球に対する生物製剤も効果が期待されている.
© Nankodo Co., Ltd., 2020