今月の主題 炎症性肺疾患へのアプローチ
診断のポイントと治療
免疫異常による疾患
アレルギー性気管支肺アスペルギルス症
江藤 尚
1
1静岡県立総合病院・呼吸器科
pp.260-261
発行日 1988年2月10日
Published Date 1988/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402221530
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アレルギー性気管支肺アスペルギルス症(ABPA)は気管支喘息に特異な肺病変と臨床経過を示す疾患である.本症は肺結核や肺癌と間違われやすく,PIE症候群とも本来区別すべき疾患概念であると考えられる.またCroftonらのpulmonary eosinophiliaの分類では,その中のPulmonary eosinophilia with asthmaに含まれるものの,Carringtonらの1)提唱した好酸球性肺炎やABPAの疾患概念が確立した現在は,あまりに包括的過ぎて現実的な意義を失いつつある.以下,症例を呈示し,診断の要点と治療について述べる.
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