今月の主題 呼吸器薬の使い方
アレルギー性・間質性肺疾患の薬物療法
アレルギー性気管支肺アスペルギルス症
大塚 英彦
1
,
秋山 一男
1
1国立相模原病院臨床研究部内科
pp.2402-2403
発行日 1994年11月10日
Published Date 1994/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402903381
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ポイント
●アレルギー性気管支肺アスペルギルス症(ABPA)は決して稀な疾患ではなく,かつ非可逆性の組織障害をきたすため,早期診断,早期治療が必要である.
●急性期の治療は気管支拡張薬,去痰薬に加えて副腎皮質ホルモンの全身投与を行う.
●粘液栓の治療に対し,気管支鏡を用いた抗真菌剤の局所注入や洗浄も行われる.
●抗真菌剤の吸入療法が行われることがあるが,抗真菌剤の全身投与は一般的には行わない.
●慢性期の治療の基本は急性増悪の予防であり,血清学的パラメーターの上昇が見られるときにはステロイド剤の増量を行う.
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