特集 内科医として “足” を診る―靴下をとって足病変を見逃すな!
重篤な足病変を見逃さないために
壊死性軟部組織感染症
井上 卓也
1
1佐賀大学医学部内科学皮膚科学教室
キーワード:
壊死性筋膜炎
,
クロストリジウム性ガス壊疽
,
試験切開
,
フィンガーテスト
Keyword:
壊死性筋膜炎
,
クロストリジウム性ガス壊疽
,
試験切開
,
フィンガーテスト
pp.2269-2272
発行日 2019年11月1日
Published Date 2019/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika124_2269
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Summary
▪壊死性軟部組織感染症には,壊死性筋膜炎とクロストリジウム性ガス壊疽が含まれる.
▪壊死性筋膜炎の特徴は,急速に紫斑や血疱を形成し,皮膚・軟部組織の壊死をきたすことである.
▪壊死性筋膜炎の早期診断のポイントは,“紅斑の範囲を超えた圧痛” である.
▪血圧や脈拍の変化などの全身症状を伴う場合には,試験切開による筋膜の色調確認が必要であり,専門施設への紹介を考慮する.
▪壊死性軟部組織感染症の救命には,早期のデブリドマンが必須である.
© Nankodo Co., Ltd., 2019