Japanese
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投稿 症例
ヘパリン起因性血小板減少症をきたし診断と治療に苦慮したHTLV-1抗体陽性の静脈血栓症の1例
A HTLV-1 carrier with venous thromboembolism followed by heparin induced thrombocytopenia
山村 昌大
1
,
不二樹 五郎
1
,
横山 亮
1
,
秦 健一郎
1
,
中島 伯
1
M. Yamamura
1
,
G. Fujiki
1
,
R. Yokoyama
1
,
K. Hata
1
,
O. Nakajima
1
1市立ひらかた病院
pp.321-324
発行日 2019年2月1日
Published Date 2019/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika123_321
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は じ め に ヘパリン起因性血小板減少症(Heparin induced thrombocytopenia:HIT)は,heparin投与後に特異的な免疫応答を引き起こしHIT抗体の出現により血小板減少,血栓塞栓症をきたす免疫異常である1).また,ヒトT細胞白血病ウイルス1型(human T-cell leukemia virus type 1:HTLV-1)の持続感染は,さまざまな組織で異常抗原を発現して免疫応答を惹起し,自己免疫疾患を発症したり種々の自己抗体を産生するとされている2).われわれは,抗リン脂質抗体陽性で下肢静脈血栓症の治療経過中にHITをきたし診断と治療に難渋したHTLV-1陽性患者を経験したので報告する.
© Nankodo Co., Ltd., 2019