一般内科外来でみる出血傾向 「ぶつけてないのにアザ!」にあわてない 血小板減少を生じる主な疾患の診断と治療
ヘパリン起因性血小板減少症
松尾 武文
1
1兵庫県立淡路医療センター
キーワード:
Heparin
,
血小板減少症
,
血清学的検査
,
自己抗体
,
評価基準
Keyword:
Autoantibodies
,
Heparin
,
Serologic Tests
,
Thrombocytopenia
pp.219-224
発行日 2014年8月1日
Published Date 2014/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2014279905
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へパリン起因性血小板減少症(HIT)はへパリンによる重篤な副作用で,医原病として認識する.HITの診断には,4 T'sスコア方式を用いて,そのスコアから3段階の評価を行いHITの可能性を検証する.血小板減少の原因をHITに特定することに苦慮することが多いので,4 T'sスコア方式(表1)を活用する.医療保険承認の抗血小板第4因子/へパリン複合体抗体(HIT抗体)測定法による結果を過信してはならない.陰性結果であればHITは除外できるが,陽性でもHITとして診断してはならない.HITを診断するためには,HIT抗体活性を測定する機能検査が必要となる.
©Nankodo Co., Ltd., 2014