特集 易感染患者のマネジメント―“免疫不全” で思考停止にならない
ワクチン
肺炎球菌ワクチン
中島 啓
1
1亀田総合病院呼吸器内科
キーワード:
23価莢膜ポリサッカライドワクチン
,
13価蛋白結合型ワクチン
,
免疫不全
Keyword:
23価莢膜ポリサッカライドワクチン
,
13価蛋白結合型ワクチン
,
免疫不全
pp.275-278
発行日 2019年2月1日
Published Date 2019/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika123_275
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Summary
▪わが国で使用可能な肺炎球菌ワクチンとして,23価莢膜ポリサッカライドワクチン(PPSV23)と13価蛋白結合型ワクチン(PCV13)の2種がある.
▪2012年に米国疾病管理予防センターの予防接種の実施に関する諮問委員会は,19歳以上の成人の免疫不全患者に対してPCV13とPPSV23の両方を接種することを推奨した.
▪接種法としては,PCV13を接種してから8週以上あけてPPSV23を接種することが示されている.
▪今のところ,わが国では,PCV13の接種対象は65歳以上の高齢者と5歳以下の小児に限られている.
▪免疫不全患者に対する肺炎球菌ワクチン接種のエビデンスはまだ十分とはいえず,今後も,ワクチン接種の有効性および安全性についての臨床研究が必要と考えられる.
© Nankodo Co., Ltd., 2019