特集 これは知っておきたい―治療に勝る! 感染症の予防2025
[Chapter 1] 成人でも重要なワクチンで予防できる感染症(VPD)
肺炎球菌ワクチン
中島 啓
1
1亀田総合病院 呼吸器内科
キーワード:
市中肺炎(CAP)
,
肺炎球菌ワクチン
,
高齢者
Keyword:
市中肺炎(CAP)
,
肺炎球菌ワクチン
,
高齢者
pp.1251-1255
発行日 2025年6月1日
Published Date 2025/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika135_1251
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★★★肺炎球菌は,市中肺炎(CAP)で最も多く検出される病原菌である.20~25%が侵襲性肺炎球菌感染症(IPD)を呈し,重症度が高く死亡率が高い.
★★★成人においては,65歳以上の高齢者,65歳未満のハイリスク者に対して肺炎球菌ワクチン接種が推奨される.
★★★日本で使用可能な肺炎球菌ワクチンは,PPSV23,PCV15,PCV20の三つが存在する.
★★現在,65歳の者に対してPPSV23が定期接種で用いられる.PCV20は日本において血清型カバー率はPPSV23と同等であり,免疫原性が良好なため,今後,高齢者,ハイリスク者において積極的な接種を考慮してよいと考える.
★★★:一般内科診療で必要な内容,★★:総合内科専門医試験レベルの内容,★:専門性の高い内容

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