特集 肝臓病学の未来―ウイルス性肝炎から脂肪肝と肝がんの時代へ
NAFLD/NASH
診断のポイント②:肝発がんリスク症例を絞り込むには
近藤 泰輝
1,2
,
福田 遼
1,2
,
阿部 史子
3
,
石田 啓介
3
,
三崎 千恵美
3
1仙台厚生病院肝臓内科
2仙台厚生病院肝腫瘍治療センター
3仙台厚生病院病理診断・臨床検査科
キーワード:
肝硬度測定
,
シアウェーブ
,
MRE
Keyword:
肝硬度測定
,
シアウェーブ
,
MRE
pp.1129-1131
発行日 2019年5月1日
Published Date 2019/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika123_1129
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Summary
▪本邦では,B型,C型ウイルス性肝炎による肝細胞がん症例が多かったが,direct antiviral agents(DAA)製剤の進歩やC型肝炎患者の高齢化による減少により,非B非C肝炎による肝細胞がん患者が増加してきている.
▪NAFLD患者の発がんリスクには肝線維化が重要であることがわかっており,これを正確に評価することが求められる.
▪現在,非侵襲的な方法では採血,生化学データのコンポーネントを用いた各種線維化評価の換算式が報告されている.また,エコーやMRIを用いて物理的な硬度を測定する方法もある.
▪これらの多様な肝硬度測定の方法には長所と短所があるため,各数値の理解のためには,原理をある程度理解しておく必要がある.
© Nankodo Co., Ltd., 2019