Japanese
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投稿 症例
ステロイドが著効した顕微鏡的多発血管炎による胸膜炎の1例
Microscopic polyangitis with pleuritic responding to steroid.
山根 真由香
1
,
齊藤 尚美
1
,
大成 洋二郎
1
M. Yamane
1
,
N. Saito
1
,
Y. Onari
1
1マツダ株式会社マツダ病院呼吸器内科
pp.871-874
発行日 2018年10月1日
Published Date 2018/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika122_871
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は じ め に 顕微鏡的多発血管炎(microscopic polyangitis:MPA)は細小血管を炎症の主座とする血管炎症候群であり,肺および腎病変を伴う疾患である.肺病変としては肺胞出血や間質性肺炎を呈することが多く,胸膜炎のみを発症することはまれである.本症例では発熱を伴う胸水貯留の精査中に腎機能障害と血清中のミエロペルオキシダーゼを対象抗原とする抗好中球細胞質抗体(myeloperoxidase-specific-anti-neutrophil cytoplasmic antibody:MPO-ANCA)の高値を認め,MPAと診断し,ステロイド導入により軽快した.肺病変として胸膜炎のみを呈し,胸膜炎にステロイドが著効した貴重なMPAの1例と考え報告する.
© Nankodo Co., Ltd., 2018